業務用スチール棚は、その名前の通り、業務で使用するために作られたスチール棚です。
企業や会社の倉庫、学校など、さまざまな場所での使い方に対応するために、棚に置くモノの重さによって、重量棚や軽量棚といった呼びかたや仕様を変えています。
では実際に、重量棚と軽量棚にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は業務用スチール棚の重量棚と軽量棚の違いについて紹介したいと思います。
スチール棚は耐荷重で呼びかたが変わる
業務用スチール棚の種類は、使用する用途や組立方式によってさまざまな呼びかたがありますが、一般的には、耐荷重が基準になっています。
一段当たりの耐荷重が基準
業務用スチール棚の呼びかたは、棚板一段当たりの耐荷重が基準になっていて、耐荷重の重さによって、区別することでわかりやすくしています。
業務用スチール棚の棚板1枚当たりの耐荷重は、製造するメーカーや製品によって異なりますが、ミクニヤの業務用スチール棚の場合は、棚板1枚当たりの耐荷重が100㎏~1,000㎏まで、棚全体の総耐荷重では600㎏から最大5,000㎏までのモノを載せることができます。
一般的な業務用スチール棚の種類
一般的な業務用スチール棚は、耐荷重別に呼びかたを変えていますが、その呼びかたに明確な基準はなく、メーカーや製品によって異なる部分があります。
ミクニヤの業務用スチール棚の場合は、1段当たりの耐荷重が100㎏の棚板で構成されたスチール棚を「軽量棚」、1段当たりの耐荷重1,000㎏の棚板で構成されたスチール棚を「重量棚」としています。
そのほか、1段当たりの耐荷重によって合計6つの種類にわかれています。
ミクニヤスチール棚の耐荷重別の呼びかた
耐荷重/段 | 100kg/段 | 150kg/段 | 200kg/段 | 300kg/段 | 500kg/段 | 1000kg/段 |
名称 | 軽量棚 | 軽中量棚 | 中軽量棚 | 中量棚 | 中重量棚 | 重量棚 |
スチール棚の重量棚とは
業務用スチール棚のなかでも、最も重い重量に対応できるスチール棚が重量棚です。
重量棚の基準は
重量棚の基準は明確に決まっているわけではなく、メーカーや製品によっても異なりますが、一般的には一段当たりの耐荷重が1,000㎏以上の棚板で構成されている棚が、重量棚として取り扱われています。
ミクニヤの業務スチール棚の場合は、1段当たりの耐荷重が1,000kgの棚板で構成された棚を重量棚として取り扱っていて、ミクニヤの重量ボルト式棚 BO1000シリーズは、1段あたりの耐荷重が1,000㎏、棚一台あたりの総耐荷重では最大で5,000kgとなっています。
また、BO1000シリーズは、重量物の長期保管に対応できるようにスチール棚の両側面にクロス補強がされていて、揺れにも強い構造になっています。
重量棚の施工事例
ミクニヤでは組立出張サービスを行っており、ご依頼いただいた場所で組み立て設置作業を行っています。
ミクニヤが行っている組立出張サービスの中から、重量棚の施工事例をいくつかピックアップしてご紹介します。
重量ボルト式スチール棚を現地組立させていただきました
床に転倒防止工事行った重量棚の施工事例です。 |
重量ボルト式棚を現地組立させて頂きました@神奈川県川崎市
側面クロス補強によって耐震性を確保しているほか、完成後に落下防止用のベルトを取り付けしています。 |
重量棚を現地組立させて頂きました@神奈川県川崎市
重量ボルト式棚(BO1000型)5台の組立事例です。 単体型を2台並べて向い合せにして設置した事例も含まれています。 |
重量棚を現地組立させて頂きました@埼玉県大里郡
工場内に重量ボルト式棚(BO1000型)を20台設置した組立事例です。 支柱を左右の棚と共有して組み立てる増連結方式で組み立てしています。 |
重量ボルト式棚を現地組立させていただきました@千代田区
重量ボルト式棚(BO1000型)2台の組立事例です。 アンカーボルトで床面を固定するスチール製アンカーベースを取り付けています。 |
スチール棚の軽量棚とは
重い重量に対応できる重量棚に対して、比較的軽量のモノの保管に適している棚が軽量棚です。
軽量棚の基準は
軽量棚の基準は明確に決まっているわけではなく、メーカーや製品によって異なりますが、一般的には1段当たりの耐荷重が100㎏前後の棚板で構成された棚が軽量棚として取り扱われています。
ミクニヤの業務用スチール棚では、1段当たりの耐荷重が100kgの棚板で構成された棚を軽量棚として取り扱っています。
軽量棚の特長としては、業務用としては比較的軽量のものを保管するために作られているため、棚自体の重量も軽量であることから、さまざまな場所や使い方に対応できる、という点があります。
特に軽量棚は、耐荷重別の区分の中で、最も製品ラインアップが多いスチール棚となっています。
ボルト式ラックや組立にボルト固定を行わないボルトレスラック(軽量棚にはありません)のほか、天板と地板のみボルト締めで固定するセミボルトレスラック、独自の手法で強度を持たせながら、使用するボルト数を減らすことで容易な組立てを実現した組立簡単らくらくラックの、3つの製品ラインアップが用意されています。
軽量棚の施工事例
続いて、ミクニヤが行っている組立出張サービスの中から、軽量棚の施工事例をいくつかピックアップしてご紹介します。
軽量ボルト式棚を現地組立させていただきました
軽量ボルト式棚(BO100型)2台を組立設置した事例です。 |
軽量セミボルトレス棚を個人様宅で現地組立させていただきました
軽量セミボルトレス棚(SB100型)を組立設置した事例です。 個人のお客様のご自宅に設置をさせています。 |
軽量ボルト式ラックを現地組立させていただきました@東京都大田区
事務所内に軽量ボルト式ラック(BO100型)22台を組立設置した事例です。 上部の天継工事と背合わせの部分のボルト連絡工事を行っているほか、壁面固定工事も行っています。 |
軽量ボルト式ラック【三方パネル付】を現地組立させていただきました@神奈川県横浜市
事務所内に軽量ボルト式ラック(BO100型)の三方パネル付3台を組立設置した事例です。 三方をパネルで囲う事によって、収納物の落下防止効果が期待できます。 |
軽量ボルト式ラックを現地組立させていただきました@東京都中央区
倉庫内で軽量ボルト式ラック(BO100型)7台を組立設置した事例です。 狭い場所で行う『立ち組み』という方法で組み立てしています。 |
軽量ボルト式ラックを現地組立させていただきました@東京都立川市
事務所内に軽量ボルト式ラック(BO100型)を組立設置した事例です。 壁面への転倒防止工事も同時に行っています。 |
軽量ボルト式ラックを現地組立させていただきました@埼玉県川越市
軽量ボルト式ラック(BO100型)40台を組立設置した事例です。 |
軽量ボルト式ラックを現地組立させていただきました@東京都台東区
事務所内に軽量ボルト式ラック(BO100型)10台組立設置した事例です。 高さ1800mmに対して8段の棚板を設置しています。 |
軽量キャスターラックを現地組立させていただきました@世田谷区
軽量ボルト式ラック(BO100型)にキャスターを取り付けた事例です。 キャスターを取り付けることで簡単に移動ができるようになっているほか、側面には落下防止用にフラットバー(平板)を取り付けています。 |
軽量棚の施工事例一覧は、こちらからご覧いただけます。
そのほかの棚の施工事例(軽中量 中軽量 中量 中重量)
ミクニヤでは、重量棚や軽量棚以外でもさまざまな種類のスチール棚を取り扱っています。ミクニヤの出張組立サービスで行った、そのほかの棚の施工事例ついてもご紹介したいと思います。
軽中量棚の施工事例
軽中量棚は1段あたりの耐荷重が150㎏の棚板で構成された業務用スチール棚です。
軽中量棚の製品のラインアップには、ボルト式ラックのほか、組立にボルト固定を行わないボルトレスラックや、天板と地板のみボルト締めで固定するセミボルトレスラックがあります。
軽中量ボルトレス棚(連結固定アリ)を現地組立させていただきました
軽中量ボルレス棚(BL150型)4台の組立事例です。 L字型に連結して設置しています。 |
軽中量ボルトレス棚を現地組立させていただきました[壁面固定工事付]@神奈川県横浜市
オフィス内で軽中量ボルトレス棚(BL150型)6台を組立設置した事例です。 壁面への転倒防止工事も同時に行っています。 |
軽中量棚の施工事例はこちらからご覧いただけます。
中軽量棚の施工事例
中軽量棚は1段あたりの耐荷重が200㎏の棚板で構成された業務用スチール棚です。
中軽量棚の製品のラインアップは組立にボルト固定を行わないボルトレスラックがあります。
中軽量ボルトレス棚(落下防止バー付)を現地組立させていただきました
中軽量ボルレス棚(BL200型)14台を組立設置した事例です。 棚の上部に可動式の落下防止バーを取り付けしています。 |
中軽量棚を現地組立させていただきました@千葉県流山市
学校の倉庫内で中軽量棚(BL200型)4台を組立設置した事例です。 壁面への転倒防止工事と落下防止バーの取り付けをしています。 |
中軽量ボルトレスラック(BL200型)の施工事例の一覧は、こちらからご覧いただけます。
中量棚の施工事例
中量棚は1段あたりの耐荷重が300㎏の棚板で構成された業務用スチール棚です。
中量棚の製品のラインアップには、軽中量棚と同様にボルト式ラックのほか、組立にボルト固定を行わないボルトレスラックがあります。
中量棚(金網付)を現地組立させていただきました@東京都新宿区
倉庫内で中量棚(BL300型)を組立設置した事例です。 増連型を追加したほか、落下防止対策として、背面と両側に金網と、前面に落下防止バーを取り付けています。 |
中量棚を現地組立させていただきました@東京都小平市
倉庫内で中量棚(BL300型)6台を組立設置した事例です。 棚板には奥行750mmでつなぎ目ない1枚棚板を使用しています。 |
中量ボルトレスラック BL300型の施工事例の一覧は、こちらからご覧いただけます。
中重量棚の施工事例
中重量棚は1段あたりの耐荷重が500㎏の棚板で構成された業務用スチール棚です。
中重量棚の製品のラインアップには、軽中量棚や中量棚と同様にボルト式ラックのほか、組立にボルト固定を行わないボルトレスラックがあります。
中重量棚を現地組立させていただきました@神奈川県横浜市
工場内で中重量棚(BL500型)を組立設置した事例です。 単体型6台に加えて増連型4台を組立設置しています。 |
中重量ボルトレス棚を現地組立させていただきました
中重量ボルトレス棚(BL500型)6台を組立設置した事例です。 背連結で奥行きを持たせた仕様にしています。 |
中重量棚の施工事例はこちらからご覧いただけます。
まとめ
業務用スチール棚は、構成されている棚板1段当たりの耐荷重によって、重量棚や軽量棚というように呼びかたを変えて区別しています。
重量棚は、重量物の長期保管に対応できる棚で、一般的には一段当たりの耐荷重が1,000㎏以上の棚板で構成されています。
一方軽量棚は、1段当たりの耐荷重が100㎏前後の棚板で構成された棚で、業務用としては比較的軽量のものを保管するために作られています。
棚自体の重量も軽量であることから、さまざまな場所や使い方に対応できるほか、製品ラインアップが多いのが特徴です。
業務用スチール棚は、今回ご紹介した製品のほかにも、たくさんの種類や組み合わせがあり、使用する場所や使い方、保管するものによって適した製品があります。
ですので、購入する際は、専門店で問い合わせや相談することをおススメします。