キャスターラックとは?
キャスターラックとは、その名の通りキャスター(車輪)が付いているラックのことです。
キャスターが付いていることで、ラックを簡単に移動できるという大きな特徴があります。
キャスターラックは、オフィスや倉庫、工場などの様々な場所で活用されていて、収納スペースの効率的な活用や作業の効率化に役立っています。
キャスターラックは、移動する際の床への負担や静音性など、用途にあわせて素材やサイズがラインアップされていて、様々なニーズに対応できるようになっています。
キャスターラックの特徴
キャスターラックの最大の特徴は、なんといってもその機動性です。
キャスターが付いていることで、少ない力でスムーズにラックを移動させることができるので、レイアウト変更や清掃の際に非常に便利です。
また、キャスターにはストッパーが付いているタイプもあり、棚として使用するときにはラックを固定することも可能です。
さらに、キャスターラックは、その高い収納力も魅力の一つです。
棚板の段数や位置を自由に変えることができるので、小物から大型まで、様々な大きさの荷物を収納することができます。
キャスターラックとスチールラックの違い
業務用のキャスターラックは、スチールラックにキャスターを取り付けるものが一般的です。
キャスターラックもスチールラックも、どちらも収納に用いられるラックで、見た目もほとんど変わりませんが、その機能面で大きな違いがあります。
スチールラックは固定式で、移動がしにくいものの安定している、という特徴があります。
一方で、キャスターラックは、キャスターが付いていることで移動が可能であり、柔軟なレイアウト変更に対応できます。
キャスターラックのメリット
キャスターラックは、本来移動が難しい固定式のスチールラックにキャスターが付いていることで、様々なメリットが生まれます。
キャスターラックは機動性と収納力を兼ね備えていることから、オフィスや倉庫、工場など、様々な場所で活用されています。
移動が簡単
キャスターラックの最大のメリットは、その移動の簡単さです。
本来は固定式で移動しにくいスチールラックですが、キャスターが付いていることで少ない力でスムーズに移動させることができます。
そのため、キャスターラックはレイアウト変更や清掃の際に非常に便利です。
例えば、会議室のレイアウトを頻繁に変える必要がある場合や、倉庫内の商品配置を変更したい場合など、キャスターラックがあれば、人手をかけずに効率的に作業を行うことができます。
レイアウト変更が楽
キャスターラックは、レイアウト変更を容易にできることも大きなメリットのひとつです。
例えば、オフィスでは、プロジェクトの進捗に合わせてデスクの配置を変えたり、季節ごとに収納するものを変更したりすることがあります。
このとき、キャスターラックがあれば、このようなレイアウト変更を素早く、簡単に実施することができます。
また、オフィスだけでなく店舗や展示会会場など、レイアウトの変更が頻繁に行われる場所でも、キャスターラックは非常に役立ちます。
スペースが有効活用できる
キャスターラックは、スペースの有効活用にもつながります。
スチールラックの場合、設置スペースに加えて組み立て作業に必要なスペースを確保する必要があります。
一方で、キャスターラックは広い場所で組み立てた後に設置スペースまで移動ができるので、ラックの設置スペース以外の余分なスペースを最小限することができ、収納効率を高めることが可能です。
また、キャスターラックはスチールラックをベースとしているため、高さや横幅、奥行のバリエーションが豊富なことから、保管場所のサイズに合わせたキャスターラックを設置することで、スペース効率を高めることができる点もメリットのひとつです。
例えば、天井までの空間をできるだけ有効活用したいときは、支柱が高いキャスターラックを設置すれば、上部の開いているスペースを収納スペースとして無駄なく使用することができます。
掃除がしやすい
さらに、キャスターラックは掃除がしやすいという点も大きなメリットと言えます。
キャスター付きで移動がしやすいので、ラックの下に掃除機をかけたり、ラックの奥の手の届かない場所でも濡れた布巾で拭いたりすることが簡単にできます。
定期的に場所を移動して清掃を行うことで、埃などの堆積を防ぎ、清潔な環境を保つことが可能です。
キャスターラックのデメリット
キャスターラックは、その機動性や収納力から多くのメリットをもたらしますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
外寸のサイズが変わる(高さ・横幅)
キャスターラックは、キャスターを取り付けることで、取り付けするスチールラックの外寸のサイズが変化します。
特に高さは、キャスター分高くなってしまうため、設置場所の天井高との兼ね合いを考慮する必要があります。
また、キャスターの形状によっては、横幅も若干広くなることがあります。
キャスターの耐荷重にあわせる必要がある
そのため、キャスターラックを設置する際は、取り付けるキャスターのサイズを考慮したうえで設置スペースに収納できるサイズのキャスターラックを選ぶようにしましょう。
キャスターの耐荷重にあわせる必要がある
キャスターを取り付けてしまうと、本来のスチールラックの耐荷重ではなく、キャスターラックの耐荷重にあわせる必要がある点もデメリットと言えます。
キャスターラックの耐荷重は、キャスターの性能に大きく左右されるほか、キャスターの素材や構造によっても耐荷重が異なります。
特に重いものを収納する場合、キャスターの耐荷重を十分に確認し、それに合ったキャスターラックを選ぶ必要があります。
耐荷重が不足しているキャスターを使用すると、破損や事故につながる可能性があります。
高さが高いもの、奥行きが狭いものにキャスターをつけると重心が変わる
また、キャスターラックは移動がしやすい分、安定性は固定式のスチールラックに比べて劣る点もデメリットと言えます。
特に、高さのあるスチールラックや奥行きが狭いスチールラックにキャスターを付けると、ラック自体の重心が変わり転倒しやすくなる可能性があるため注意が必要です。
高い場所に重いものを収納する場合には、壁面固定用の金具を設置したり、突っ張り棒を使用したりするなど、転倒防止対策を行うようにしましょう。
キャスターラックを使用するときの注意点
キャスターラックは、移動が容易で収納力も高い便利なアイテムですが、安全に長く使い続けるためには、いくつかの注意点を守ることが重要です。
キャスター耐荷重を守る
キャスターラックに収納する荷物の重さは、キャスターの耐荷重を超えないように注意しましょう。
耐荷重を超えてしまうと、キャスターが破損したり、ラックが倒れてしまったりする恐れがあります。
特に、複数の段にわたって荷物を保管する場合は、各段の耐荷重も考慮する必要があります。
ストッパー機能を活用する
キャスターラックには、ストッパー機能が付いているものが多くあります。
キャスターラックを移動しないときは、必ずストッパーを掛けて固定しましょう。
ストッパーを掛けることで、意図しない移動を防ぎ、安全性を高めることができます。
段差や傾斜のない場所で使用する
キャスターラックは、平らな場所で使用するように設計されています。
段差や傾斜のある場所で使用すると、キャスターが損傷したり、ラックが傾いて転倒するといった危険が発生する可能性があります。
また、段差や傾斜がある場所では、キャスターラックの移動中に転倒して、怪我をする危険性も高まりますので、必ず平らな場所で使用するようにしましょう。
移動するときに2本の支柱をもって移動する
キャスターラックを移動させる際は、2本の支柱を持って移動しましょう。
片手で移動させると、バランスを崩して転倒してしまう可能性があります。
特に、高さがあるキャスターラックや奥行の狭いキャスターラックは重心が変わり不安定なことが多いため、しっかりと支柱を持って移動することが重要です。
定期的に点検・整備を行う
キャスターラックは、定期的に点検・整備を行うことで、長く安全に使用することができます。
キャスターの動きがスムーズか、ボルトやナットが緩んでいないかなど定期的に確認するようにしましょう。
点検時に、キャスターが摩耗しているようであれば、そのまま使用せずに、必ず交換するようにしましょう。
キャスターラックの選び方のポイント
キャスターラックを選ぶ際には、様々な要素を考慮する必要があります。
ここでは、キャスターの素材やサイズ、耐荷重について、選び方のポイントを詳しく解説します。
キャスターの素材
キャスターの素材は、主にゴムキャスターとウレタンキャスターの2つの素材があります。
ゴムキャスター
キャスターラックの中で最もメジャーなゴムキャスターは、リーズナブルな価格でコスト重視の方におすすめです。
凹凸路面や小さな段差でも弾力性があるため比較的安定して移動ができるほか、キャスターを転がす時の音も静かなのが特徴で、工場や倉庫などでの使用に適している素材です。
ウレタンキャスター
ウレタンは耐摩耗性に優れ、過酷な環境でも使用可能なため、重量棚のキャスター素材として適しています。
また、ゴムキャスターのように床面に黒い跡を残さないため、学校やオフィス、病院などのPタイル床での使用にも適しています。
加えて、油類や薬品にも強いため、工場や倉庫での使用にも適しているほか、温度変化にも強く変形しにくいため、低温倉庫での使用にも適しています。
帯電(静電気)防止ウレタンキャスター
帯電(静電気)防止ウレタンキャスターは、特殊な導電性材料を配合したウレタン素材を採用することで、静電気が発生しても素早く外部へ逃がすことができるキャスターです。
精密機器を取り扱うクリーンルームでは、微細な塵埃が製品に重大な影響を及ぼすことが無いよう、細心の注意が必要です。
スチールラックに帯電(静電気)防止ウレタンキャスターを取り付けることで、静電気を逃しやすく、ほこりが付きにくくなる効果が期待できることから、クリーンルーム内で棚を移動することが多い場合は、おすすめしたいキャスターです。
ミクニヤでは別途お見積りになりますが、帯電(静電気)防止ウレタンキャスターをお取り扱いしています。
キャスターのサイズ
キャスターのサイズは、ラックの大きさや移動する場所の広さ、そして収納物の重さによって選びます。
通常はスチールラックの種類や耐荷重によって取付できるキャスターのサイズが決まっていますので、指定されたサイズのキャスターを購入するようにしましょう。
キャスター耐荷重
キャスターラックは、キャスターを取り付けるスチールラックの耐荷重とは別に、キャスター自体に耐荷重が設定されています。
キャスターラックの1台当たりの耐荷重は、キャスターに設定されている耐荷重が優先されます。
スチールラックの耐荷重は超えていなくても、キャスターの耐荷重を超過して荷物を保管していると、キャスターが破損したりラックが倒れてしまう危険性があるので注意が必要です。
キャスターラックを使用する場合は、必ずキャスターの耐荷重を超過しないようにしましょう。
また、重量のある荷物を保管する場合は、余裕を持って、耐荷重の高いキャスターラックを選ぶことをおすすめします。
まとめ
キャスターラックを選ぶ際は、設置場所や保管する荷物に合わせて、キャスターの素材やサイズ、耐荷重を総合的に判断することが大切です。
キャスターの素材であれば、静音性や耐久性、床への負担などを考慮し、ゴムとウレタンから最適なものを選びましょう。
また、設置スペースや移動する場所の広さ、収納物の重さによっても、選択するキャスターラックの種類が変わります。
特に、収納する荷物の重さに対して、十分な耐荷重を持つキャスターを選ぶことは、安全な使用に繋がります。
これらの点を踏まえ、あなたのニーズに合ったキャスターラックを見つけてください。
ミクニヤでは、様々なサイズと種類のキャスターラックを取り扱いしております。
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